

紫外線の威力が増してくる季節。今回は皮膚科専門医の早川先生にお話を伺い、
これから気になるUV対策を再確認。美肌のさらなるランクアップを目指しましょう。
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東海大学医学部を卒業後、2年間の研修医を経て、東海大学医学部皮膚科に入局。米国ジョージア州立医大に2年間留学。平成2年に東京北区にて開業。光線過敏症で医学博士の学位を取得。レーザーによるシミやアザなどの治療を得意とし、皮膚科医として最新の技術を駆使している。イナータスフォーラムおよび研修会等にて、豊富な知識と実践をわかりやすく講演し、好評を博している。
[ 早川浩太郎皮膚科 ] 東京都北区滝野川6-62-1-102 TEL 03-3576-4717
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ある朝のちょっとしたショック。鏡をのぞいたら新しいシミが…しっかりブロックしていたはずなのに、なぜ?いつの間に?そうした経験を持つ女性はとても多いはず。なぜなら、紫外線によってできるシミは、ここ数日の結果ではないからです。私たちはすっかり忘れていても、肌の細胞は、子どもの頃から浴びている紫外線の影響を、日々記憶し続けます。そして、つもりにつもった記憶が許容量をオーバーしたとたん、突然のシミというかたちで表面化させると言われています。
多くの人は、一生に浴びる紫外線のおよそ6割を、10代のうちに浴びているという報告もあります。日焼けした過去を変えることはできません。だからこそ、今この瞬間からのスキのない対策が、とても大切なのです。「皮膚医学の観点で言わせてもらえば、まさしく、“百害あって一利なし”。とても強力な肌の大敵です。最も重要な対策は、ブロックすること。次に重要なのは、肌の細胞を活性化させ、紫外線によるダメージのリカバリーをこまめに続けていくことです。」と早川先生は語ります。


「まずは紫外線について正しく知ることから始めましょう。地球に届く太陽の光は、波長の長短によって分類されます。紫外線は波長が短く、人の目には見えません。」人が見ることのできる光は可視光線と呼ばれ、虹の七色に相当します。その中で最も波長の短いのが紫色で、さらに短い光線が紫外線(Ultra Violet Ray)です。
紫外線は波長ごとに、A波、B波、C波の3つに定義されます。「紫外線は日光の一部なので、いくらかの日光があれば、その中には必ず紫外線が含まれています。日陰でも真っ暗ではありませんから、弱くてもそれなりに日焼けします。暑さは赤外線、まぶしさは可視光線によるもので、実は紫外線は暑くもまぶしくもないため、今、浴びている!という実感がないのです。」薄い雲ならB波の80%以上が地表に届き、また、空気中での拡散や、地上物への反射によって、あらゆる角度から私たちに向かってきます。日本ではまだ肌寒い3月頃からどんどん照射量が増し、涼しい山や高原は、標高が1000m上がるたびにB波が10%以上も増加します。「曇っているから、暑くないから、ということではなく、きちんとした知識を持って対処することが大切ですね。」
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A波(UV-A) 長めの波長で、パワーは弱いものの、ジワジワと皮膚の奥に影響し、真皮内のコラーゲンを破壊する。皮膚を黒くする「サンタン」の原因。日焼けサロンの光源にも利用されている。雲やガラスを透過しやすい。
B波(UV-B) 多くはオゾン層に吸収され、地表に届くのはごく一部の短めの波長。刺激が強く、皮膚を赤くヒリヒリする「サンバーン」の原因で、大量に浴びると免疫力が低下する。雲やガラスでかなりさえぎられる。
C波(UV-C) オゾン層にさえぎられて地表まで到達しないとされる、ごく短い波長。細胞のDNAを激しく損傷し、非常に有害。近年の環境破壊の影響によって、一部のC波は地表に届いているとの報告もあり、実際にオゾンホールの影響が大きい南半球では、DNA傷害から引き起こされる皮膚ガンの増加が問題となっている。
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紫外線が当たった数日後から、メラノサイト(色素細胞)はメラニンをどんどん産生し、まわりの角化細胞に分配します。角化細胞は、もらったメラニンを日傘のように基底細胞の核の上にかぶせて、紫外線の刺激から真皮を守ろうとします。
もしこの機能がなかったら、細胞のDNAはあっという間に傷つき、ガンなどの変性を起こしてしまいます。激しい日焼けを起こすB波だけでなく、真皮まで届いてコラーゲンを老化させるA波にも油断は禁物です。

一般的にシミと呼ばれるもので最も多いのが、このような紫外線の影響でできる老人性色素斑(日光性色素斑)、頬骨の高い部分にできる丸いシミです。「こうしたシミは通常、40代になればほとんど誰にでもでき、メラニンが過剰化してどんどん濃くなります。いわゆる“美白成分”は、この過程に働きかけ、メラニン産生を抑える成分です。
しかし、紫外線によって遺伝子が傷つけられ、組織そのものが変性した細胞を、本来の健康な状態に戻す力はないのです。変性してイボのように盛り上がった脂漏性角化症などは、レーザーでしか取ることができません。日頃のこまめな予防ケアで、シミをつくらないことが肝心です。」


紫外線は活性酸素を産生して細胞を傷つけます。では、それを防ぐと言われているビタミン類やポリフェノールの豊富な食品をとれば、効果があるのでしょうか?
「身体全体の抗酸化力が高ければ、紫外線に対する抵抗力も高まると考えられ、予防的な意義はあります。ただし、栄養は肌に集中するのではなく、全身の細胞に分配されるものですから、よい状態を長い期間キープすることが大事。それから、ビタミンCのためにレモンをたくさん食べたりすると、かえってシミができやすくなりますから注意してください。」と、先生より驚きのお話。
なんと、一部の食品や薬品は、紫外線に対する感受性を高め、日焼けしやすくなる作用を持っているのです。「それを、“光感作性”と言います。食品ではレモン、パセリ、クロレラなど“ソラレン”という物質を含むもの。これらは外出後にとるほうがいいですね。薬品だとステロイドの光感作性がよく知られていますが、市販の頭痛、生理痛、関節痛向けの痛み止めもこうした性質が高いのです。塗布した部分はもちろんですが、飲食や内服の場合は、顔だけでなく全身が日焼けしやすくなりますので、ご注意ください。」
メカニズムは分かりましたが、それではどのように予防すれば、
良いのでしょうか? 次のページに紫外線対策をご紹介いたします。






















